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◆ 積極的な情報発信が県民のNPOの認知を広げる

青海 県民に情報発信することも「あいむ」が担うべき重要な役割だと思います。2年前に「NPO活動の促進に関する基本指針」ができたころは、「これからはNPOの時代だ」というような社会的機運が高まっており、人材育成セミナーの受講者は多かったけれども、最近では減少しています。

  県民の中で、「参加したい」という人と「関係ない」という人への二極化が進んでいるのでしょうね。当時の参加希望者はセミナーを受け、NPO活動をスタートし、最近になって法人の認証も受け始めている----そんな段階に来ているのではないでしょうか。NPOは関係ないと思っている人の中には、優れたアイデアや行動力を持った人が必ずいると思っているのですが。

橘  薫さん(たちばな かおる)
育児サークルネットワークアドバイザー
金沢市近郊の育児サークルのリーダーに運営をアドバイスしたり、保育士としての経験を生かし育児の勉強会を開催している。双子、三つ子の育児サークルである風っ子KIDS代表を務める一方、今年4月からは育児の手助けを求める人と支援できる人との橋渡し役を担う子育て生活応援団の団長として活躍中。

相川 あとに続く人たちを輩出するためにも、NPOを知らない、ないしはNPOに関心を持っていない人たちへのPRが重要になってきます。NPOという言葉は知っていても、その中身については分からない人が確かに多いですね。

青海 「あいむ」には、コマーシャルや広報誌の発行、ホームページなどを通して、今以上の情報発信を期待しています。そして、県民の間に「一緒にNPO活動をしたい」という機運を高めていただきたいですね。

  積極的に情報発信することで、NPOの範囲が本当に幅広いということも分かってもらえますしね。その中から自分に合った活動を始めたいという人もきっと出てくるはずです。

相川 現在、活動中のNPO法人の中身を詳細に伝えることも、県民の認知を広げることにつながると思います。例えば、県の委託事業の成果を公表する場を設けるなど。

青海 企業と連携している事例なども紹介できればいいですね。しかし、詳細な情報を伝えるために不可欠な各NPO団体のデータが、不足しているという問題があります。「i-ねっと」では、県内のNPO法人にセミナーの案内などを送るのですが、所在地が変わっていて封書が戻ってくるケースがあります。各団体は事務所機能の有無や専任のスタッフがいるかどうか、収益などの情報を支援組織に開示することが大切ですよ。そうすることで、彼らにどのような事業を委託できるかや、支援する際の方向性がつかみやすくなります。「あいむ」には、アンケートなどを実施して、データベースの充実を図り情報交換の窓口になってほしいですね。

◆ 連続セミナーで即戦力となる人材の育成を

 NPO活動は、最終的には「人」が最も重要で、ただ作業をするのではなく、幅広く対応できる人材が求められていると思います。やはり、活動が活発なところにはマルチな人材がそろっていますね。

青海 康男さん(あおみ やすお)
いしかわ市民活動ネットワーキングセンター(i-ねっと)理事・事務局長
「i-ねっと」は、NPOで活躍できる人材の育成に力を注ぐ民間のネットワーキングセンター。平成12年10月、NPO法人の認証を受けた。同法人の事務局長である青海さんは、金沢市民芸術村ドラマ工房のディレクターを務めた後、現在は金沢ドラマワークセンターの代表として県内の舞台演劇の発展にも努めている。

青海 良い人材を育て、このような団体を増やすためにも、「あいむ」主催の連続した人材育成セミナーを開催してはどうでしょうか。人や組織のつくり方、企画の立て方など単発のセミナーでは十分に指導することのできない内容でも連続セミナーならば盛り込めます。しかも、1回の講義は1時間から1時間30分ほどにし、同じ内容のセミナーを昼と夜の2回開いたり、期間を少しずつずらすなどすれば、普段は忙しくて参加の難しい会社員や主婦も自分の都合のいい時間を選択して受講できます。

相川 セミナーを上級編と初級編という風にコースを分けるのもいいかもしれませんね。

  初級コースがあると一般の人も気軽に参加できるので、すそ野の拡大にもつながりますね。そして、セミナーでNPOの現場で即戦力として活躍できる人材が育てば、その中からきっと新世代のNPOのリーダーも生まれます。自発的に行動でき、いろいろな知識を身に付けた人材が各地域にいれば心強いですよね。

青海 石川県のNPO法人数は先ほど言ったように67団体あります。北陸3県の中では一番多いのですが、人口割合やNPOが法制化されてから2年以上経っていることを考えると、100法人くらいあってもいいと思っています。「あいむ」主催のセミナーの卒業生が、新たな法人をつくっていく流れを創出できればいいですね。

◆ 協力団体との連携を図り「あいむ」のさらなる機能向上を目指す

相川 由美子さん(あいかわ ゆみこ)
石川県NPO活動支援センター運営協議会副委員長
福祉・ボランティアの立場から運営協議会委員に就任。県社会福祉協議会ボランティアセンター所長として県内の各市町村と連携して、地域福祉を総合的に推進し、安心して暮らせるまちづくりを目指して活動を展開している。

  NPO自身も、人をまとめるリーダーにも悩みはあります。それは、相談相手がいないということです。分野別に中間支援組織があれば、専門的な相談ができますし、各グループが持っている情報も孤立化しません。その上、分野別のニーズも把握できます。「あいむ」には、リーダーの相談相手を務めてほしいと思います。

青海 私たち「i-ねっと」もNPOを支援する立場にあり、「あいむ」とより良い協力関係を築き、困っているNPOに人や資金、モノなどを提供できる支援組織を目指していきます。また、県内のNPOには時代のテーマをいち早くつかんで、先進的な事業を進めていってくれることを期待しています。

相川 開所から1年と、「あいむ」の活動は始まったばかりで、いろいろ工夫する点も多いかと思います。今後も、NPOの皆さんをはじめ協力団体の方々との連携を強化し、「あいむ」の使命である県民へのNPOの啓発などに全力を注ぎ、皆さんと一緒に成長していければと考えています。


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