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会報が情報発信の中心 ホームページはまだ発展途上 |
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三国 まず、会員の募集や、イベントでの集客を目的とした情報発信の方法として、会報の定期的な発行が最もポピュラーと言えそうですね。 青海 「金沢エコライフ工房」では、4ページの会報を年6回出しています。内容は、活動の趣旨をメッセージしたり、開催するイベントの告知などが主です。公民館や図書館に置かせてもらったり、会員や関係者に郵送したりして、毎回3000部を発行しています。 谷口 「ねあがりカライダスコープ」の会報は、1回で300部ほどを発行しています。ページ数は8ページで、編集作業は、ほとんど私ひとりでパソコンを使ってやってます。発行ペースを3ヵ月に1回から年2回に減らしたんですが、それでも作業量が多くて大変ですね。1ページ目のコラムから始まって、イベントなどのリポート、地元に関係する記事、そして、巻末にはインフォメーションという構成です。 三国 拝見したところ、イベントのリポートはあっても告知がありませんね。 谷口 年2回の発行なので、タイムリーな告知ができないんです。だから、イベント開催のお知らせはFAXやハガキ、Eメールなどで行って、会報にはあとからリポートを載せるという形をとっています。 三国 最近では、インターネットを利用して情報を出していく方法もあると思いますが。 青海 私たちは、金沢市のウェブサイトにホームページを設けてあります。ただ、サイトの探しにくい場所にあることもあって、実際にホームページを見て、イベントなどに来てくれたという方はまだまだ少ないですね。やはり、情報発信源としては会報などの紙媒体が中心です。 三国 「石川環境ネットワーク」では、今年からホームページをスタートさせました。青海さんのおっしゃるように、こちらが期待するほど皆さん見てくれていない。会報なら直接手元に届くので、ちょっと見ようかという気になるようですが、ホームページはパソコンを操作しなきゃいけないから、それがない。しかも、載せる中身は情報ばかりで、読み物もないから、書き手の体温のようなものが伝わらなくなっています。 青海 でも、思わぬところから反響が来る、という効果もありますよ。ダンボールを再生した紙の中に花の種を入れた「種ハガキ」をホームページ上で紹介した時に、それを見た東京のある企業から年賀状に使いたいという問い合わせのメールが届いて驚きました。 三国 ホームページには、遠くの人や普段は交流の機会のない人にも情報やメッセージを伝えられるという利点はありますね。ただ、NPOはどうしても地域に密着した活動が中心という場合が多いから、地元の人たちに届かなくては意味がない。発信する情報を確実に見てもらうための工夫が必要になってくると思います。 |
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マスコミや行政にも有効な情報提供を | ||
| 谷口 例えば、町の広報などにうまく時期が合えば、情報が掲載されることもありますが、ただ、載ったからといって、イベントの参加人数が大きく増えるというわけでもない。口コミの方が威力があることも多いですね。 | |||
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| 三国 確かに、会報やチラシで、会員や参加者が一気に増えるかといえば、決してそうとは言えない現実がありますね。 谷口 カライダスコープでは、外国人や海外での滞在経験がある方などを招いて意見交換したりお国の紹介をしてもらう「ティーアンドトークセッション」を主催していますが、参加者は、いつも20〜30名で変わっていません。会員数もピーク時よりはかなり減っています。 青海 反響という面で一番効果があるのは、やっぱり新聞に取り上げられることでしょうね。エコライフ工房が取り組んだ古着の海外援助についての記事が東海・北陸版の新聞に載った途端に、あちらこちらから、古着が山のように送られてきたことがありました。 |
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| 谷口 根上では新聞に小さな記事が載っただけでもすごい反響がありますね。私は決して出たがりではないんですが(笑)、何回か取り上げられるうちに、カライダスコープは近隣の寺井町や美川町の人にまですっかり知れ渡ってしまいました。 三国 マスコミに取材対象として選んでもらうために大切なのが会報ではないでしょうか。定期的に活字媒体をマスコミや行政などに送り続けることで、彼らが活動内容に注目してくれる。こちら側の情報を進んで出していけば、NPO活動に対する支援を求めていく時に有利になるのは間違いありません。また、情報を発信するということは自分たちの情報を正確に把握することにもつながります。 |
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できるところから無理なく情報発信を | ||
| 青海 私たちの場合は、新聞社全紙に会報を送付して、ニュースになるのかどうか、向こうに判断してもらっています。でも、福祉関係の団体では、募集も口コミだし、活動も限定されるので、広報活動をほとんどして
いないというところも多いと聞いています。 三国 まず活動があっての情報提供ですから、NPOとしての本業だけで精一杯というグループは、なかなか情報発信まで手が回らない。内容の濃い会報を出していくには取材をして記事を書いたり、情報を集めたりできる人材がいないと続かないですね。 谷口 うちの会報では、私が書いているのは半分ぐらいで、あとは別の人に頼んでいます。コラムを書いている彼など、ちょっとした世間話からネタを見つけて、文章を仕上げるので感心しますよ。ただ、そんな文才のある人がいなくても記事は集められる。根上町のボランティア連絡協議会の会報編集を任された時、各団体にそれぞれ自分たちが言いたいことを書いてきてくださいと頼んだら、皆さん喜んで原稿を持ってきてくれました。ボランティアの人たちは意外と他のグループとの交流がないので、言いたいことがあっても言う機会がなかったり、ほかの団体のことを全く知らなかったりするんです。 三国 確かに会報には、グループ同士の情報交換ツールという意味合いもあります。石川環境ネットワークも、もともとは環境関係のボランティア同士でイベントが同じ日に重ならないよう連絡を取り合う目的でスタートしました。 青海 当時の環境団体は、お互いの主張がまちまちでしたから、それは述べずに情報だけを交換しようというのが始まりでしたね。 三国 おかげで、まとめ役のこちらには各グループからたくさん情報が入ってくるんですが、多すぎて整理が追いつかず外に出せてない(笑)。 青海 活発に情報発信していると、その分多くの情報が集まってくるようですね。こちらから他のグループに会報を送ると、お返しとして先方の会報が届きます。 谷口 よそさんから情報が来たら、早めに返してあげるというのがエチケットでしょう。 青海 例えば、会報の作り方講座のようなものを、行政や「iネット」さんのような、NPO支援の法人などで開いていただくというのもおもしろいと思いませんか。 谷口 そうですね。私は広報誌の作り方について、よく相談を受けるんですが、会報を出したい気持ちはあっても、やり方が分からなくて一歩を踏み出せない人は結構多いですよ。 青海 まず、「情報発信したい」という気持ちがあって、そこから、少しずつ身の丈にあった発信をしていきたいですね。出す側が負担にならず、楽しめるのが理想です。 |
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他グループや若者への発信が NPO活動の未来を広げる |
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| 三国 最後にこれからの情報発信ということについて考えたいと思いますが、ただイベントの紹介だけではなく、NPOを運営していく上でのノウハウなども伝えていくべきでしょう。グループ間で情報を共有する必要性も高まっていると思います。 | |||
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青海 ほかのグループと交流することで、外にどの程度の情報を出すべきかも分かってきますしね。 谷口 情報を出していくことで、意外な結びつきができる場合もあります。以前、手話グループで、オーストラリアのイベントに同行した人からうかがったんですが、手話が世界共通の言語で、どこの国の人にでも通じることを知って刺激を受けました。情報発信にはそういう異業種交流の効果もあります。 三国 ボランティアやNPO活動に関心を寄せる若者が増えていますが、次代を担うそういう人たちに情報を提供していくことも重要です。 谷口 私は地元の中学校に講演に行ったことがあるんですが、子供たちが目を輝かせて聞いてくれるので、こちらも思わず話に力が入ります。 青海 エコライフ工房でも若いメンバーはパソコンなども積極的に使いますし、情報に敏感ですよ。一時期、お手伝いしてくれていた学生が環境関連の企業に就職したという話も聞きましたし、NPO活動のインターンシップ的な機能をもっとアピールしてもいい。ボランティアや団体マネジメントの経験は、将来きっと役に立つはずですから。 三国 NPO活動を一度は体験してみたいと考えている人は多いと思います。しかし現在NPOはまだまだ日本社会では市民権を得ているとは言いがたいので、活動に飛び込んでいくには勇気がいる。NPO側が情報を出すことで、そういう不安を払拭してあげたいですね。何といっても、若者はこれから地域の未来を背負っていく人材です。彼らに活動の大切さを知ってもらって、地域社会にNPO活動の種をまく。それが芽を出し花開いた時に、ようやくNPOが地域に根づいたと言えるのではないでしょうか。 |
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三国 千秋さん (みくに ちあき) 石川環境ネットワーク事務局代表 石川環境ネットワークは、91年に環境を考える県内のボランティアグループと個人が集まって発足し、運営されているネットワーク組織。団体間の情報交換を主な活動内容としている。2001年現在、35の団体と約100名の個人会員が加盟。 |
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青海万里子さん (あおみ まりこ) 金沢エコライフ工房ディレクター 金沢エコライフ工房は、97年、金沢市民芸術村内に設立され、2000年、金沢市の東部リサイクルプラザ内に移転。ものづくりを通して、環境にやさしいエコライフの普及を推進している。廃品や自然素材を利用したクラフト教室や知エコロジー講座を定期的に開催。古着の回収やリメイクなどの活動も精力的に行っている。 |
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谷口 健一
さん (たにぐち けんいち) ねあがりカライダスコープ事務局 ねあがりカライダスコープは、94年、根上町で国際交流を行う民間ボランティア組織として設立。月1回の定例会のほか、2カ月に1度、外国人や国際経験豊富なゲストを招いて語り合う「ティーアンドトークセッション」(茶話会)などのイベントを通じて地域の特性を生かした国際交流を推進している。 |
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