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摂食障害サポートグループ・パインの会代表 いずみさん
――― 摂食障害について教えてください。 いずみ 食べ物をまったく受け付けない拒食症や、際限なく食べようとする過食症などを総じて摂食障害と呼びます。この病気では、人目を気にするあまり自分の体型に自信を失い、「やせなければ」との強い思い込みで始めた食事制限によるダイエットが止められなくなって、心身ともに衰弱してしまうケースが多く見られます。拒食症の反動で過食症になってしまう場合もありますし、さらに太る恐怖から吐いてしまうケースもあります。日常生活がままならなくなり、ときには自己評価の低さから強い自殺願望が頭をよぎることも。病気と認めたがらず、自分一人で悩みを抱え込んでしまう人も少なくありません。 ――― パインの会では、このような摂食障害に悩む人を集めてミーティングをしているそうですね。 いずみ はい。金沢市内の福祉施設や病院で、第2土曜日と第4木曜日の月2回、ミーティングを開き、それぞれが現在抱える苦しみや困っていることなどを、打ち明けあっています。参加者は平均10人ほどで若い女性がほとんどです。このほか、ミーティングの日時やメンバーからのメッセージなどを載せた会報「パイン号」を、年3回、北陸三県に住む摂食障害の人たちに80通送っています。 ――― ミーティングには、どのようなメリットがあるのですか。 いずみ 最も大きい点は、「苦しいのは自分だけではない」と分かることです。これだけで、病気に対する不安が少し解消されます。さらに、同じ悩みを持つ者同士なので気持ちをストレートに表現しやすいですし、病気を抱えながらでも明るく生活している人と知り合うことで、前向きに考えたり、失いがちな自信を取り戻せます。 ――― パインの会を始めたきっかけは。 いずみ 実は私も食事制限によるダイエットが原因で、中学生のころから摂食障害に苦しんでいました。拒食症のときは、「食べなければいけない」と思い2、3時間かけて必死に食事をしても、「太ってしまう」という強迫観念に負けて手を口の中に押し込み、無理やり吐いていました。摂食障害が原因で入院した経験も一度や二度ではありません。心療内科の先生や家族の助けがあって25歳で回復できたのですが、そのときに摂食障害の人たちがありのままの自分を素直に話せる安心できる居場所をつくりたいと思って、金沢市内の心療内科や精神科のある病院に参加者募集の仲介をしてもらい活動を始めたんです。
――― 活動費はどう捻出しているのですか。 いずみ 年会費などは特にありません。ただ、ミーティングに来てくれた人から参加費として、任意で100円以上をいただいて、施設の利用料やお茶代として使用しています。会報の制作費や郵送費などは、いまのところ私個人の負担です。
――― 他地域の自助グループとの交流にも取り組んでいるそうですね。 いずみ ええ。東京を拠点に大阪や名古屋など全国レベルで活動する摂食障害の自助グループの「NABA(ナバ)」さんとは、連絡をとりアドバイスをいただいています。しかし、まだまだ自助グループ間のつながりは弱いですね。各グループのリーダーが関係を強化し、それぞれの問題を共有し克服しあえればいいと思っています。 ――― 今後の目標を教えてください。 いずみ まずは、パインの会を続けていくことです。そして、今は一人でしている会報づくりやミーティング場所の確保などの運営に、メンバーと一緒に取り組んでいきたいと考えています。そうすることで、自主性が生まれますし、責任を果たしたときの充実感が自分に対する自信につながるからです。「パインハウス」と勝手に名前を決めているんですが、摂食障害の人が共に一つ屋根の下で暮らせるグループホームを、将来的にはつくりたいですね。
【お問い合わせ】 摂食障害サポートグループ・パインの会 |