改正NPO法の10ポイント
 市民を主体とした公益の担い手として、NPO法人は、これからの経済社会において重要な役割を果たすことが期待されています。
 今回の改正では、法施行後のNPO法人制度の運用実態を踏まえ、さらに市民の自由な社会貢献活動を促進するとともに、NPO法人の健全な発展のために、以下の項目について必要な見直しが図られました。

 活動分野の追加
 活動分野が12項目から17項目に拡大されるとともに、一部を変更します。

  1. 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
  2. 社会教育の推進を図る活動
  3. まちづくりの推進を図る活動
  4. 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
  5. 環境の保全を図る活動
  6. 災害救援活動
  7. 地域安全活動
  8. 人権の擁護又は平和の推進を図る活動
  9. 国際協力の活動
  10. 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
  11. 子どもの健全育成を図る活動
  12. 情報化社会の発展を図る活動
  13. 科学技術の振興を図る活動
  14. 経済活動の活性化を図る活動
  15. 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
  16. 消費者の保護を図る活動
  17. 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動

 設立(合併)認証申請における申請書類の簡素化

〈変更前〉 〈変更後〉
1. 設立(合併)認証申請書 1. 設立(合併)認証申請書
2. 定款 2. 定款
3. 役員名簿 3. 役員名簿及び役員のうち報酬を受ける者の名簿
4. 就任承諾書 4. 就任承諾書及び宣誓書
5. 役員の住所又は居所を証する書面 5. 役員の住所又は居所を証する書面
6. 宣誓書    
7. 役員のうち報酬を受ける者の名簿    
8. 社員のうち10人以上の者の名簿 6. 社員のうち10人以上の者の名簿
9. 確認書 7. 確認書
10. 設立(合併)趣旨書 8. 設立(合併)趣旨書
11. 設立(合併)者名簿    
12. 設立(合併)についての意思の決定を証する議事録 9. 設立(合併)についての意思の決定を証する議事録
13. 設立(合併)当初の財産目録    
14. 設立(合併)当初の事業年度を記載した書面    
15. 設立(合併)の初年及び翌年(当初の事業年度及び翌事業年度)の事業計画書 10. 設立(合併)当初の事業年度及び翌事業年度の事業計画書
16. 設立(合併)の初年及び翌年(当初の事業年度及び翌事業年度)の収支予算書 11. 設立(合併)当初の事業年度及び翌事業年度の収支予算書

 その他の事業の明確化
 特定非営利活動に係る事業以外の事業としてその他事業を規定し、特定非営利活動に係る事業に支障がない限り行うことができるものとします。また、その他事業を行う場合において、収益を生じたときは、これを特定非営利活動に係る事業のために使用するものとします。会計区分については、特定非営利活動に係る事業とその他事業の2つに区分するものとします。これまでの収益事業は、その他事業に含まれるものとします。


 定款への記載事項の追加
 申請書類の省略、その他事業の明確化に伴い、定款に以下の内容を明記します。

  • その他事業に関する事項
  • 事業年度

 暴力団等の排除の実効性の確保

1)認証関係
(1) 暴力団等の排除のために、法第12条に基づく認証基準の規定において暴力団等の範囲を、下線部のように広げます。
・暴力団
・暴力団若しくはその構成員の統制下にある団体。その構成員(以下「暴力団の構成員等」といいます。)には、暴力団の構成団体の構成員又はその構成員でなくなった日から5年を経過しない者を含みます。
(2) 法第12条に基づく認証に当たり、所轄庁は、必要があると認めるときは、警察当局の意見を聴くことができるとする旨の規定を置きます。

2)役員の欠格事由関係
(1) 法第20条の役員の欠格事由として、「暴力団の構成員等」を追加します。
(2) 法第12条に基づく認証及び法第23条に基づく役員変更届の受理に当たり、所轄庁は、必要があると認めるときは、警察当局の意見を聴くことができるとする旨の規定を置きます。

3)監督関係
(1) 所轄庁は、特定非営利活動法人について、暴力団等に該当するあるいはその役員が暴力団の構成員等に該当する疑いがあると認められる場合には、法第41条に基づく報告徴収又は立入検査を実施する前に警察当局に対し、その旨の意見を聴くことができる旨の規定を追加します。
(2) 警察当局は、特定非営利活動法人について、暴力団等に該当するあるいはその役員が暴力団の構成員等に該当すると認められる場合には、所轄庁に対して意見を述べることができる旨の規定を置きます。


 役員任期の伸長
 役員任期(現行 法第24条 2年以内)について、定款で役員を社員総会で選任することとしているNPO法人は、定款で規定することにより、後任の役員が選任されていない場合に限り、任期の末日後最初の社員総会が終結するまでの間、任期を伸長することができます。


 事業の変更を伴う定款変更認証申請の場合の申請書類の追加
 事業の変更を伴う定款変更(法第25条)を行う場合、所轄庁へ提出する申請書類に次の書類を追加します。

  • 進行中の事業年度及び翌事業年度の事業計画書
  • 進行中の事業年度及び翌事業年度の収支予算書

 予算準拠の規定の削除
  法第27条第1号(「収入及び支出は、予算に基づいて行うこと」)の規定を削除します。


 虚偽報告、検査忌避等に対する罰則規定の創設
 法第41条第1項(報告徴収)の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は検査を拒み、妨げ若しくは忌避した者(理事、監査及び清算人)は、20万円以下の過料に処する旨の規定を追加します。


10 課税の特例
 租税特別措置法に定めるところにより、国税庁長官の認定を受けた特定非営利活動法人に対する寄付金控除等の特例の適用があること(いわゆる認定NPO法人制度)について、NPO法人の設立申請者、NPO法人の関係者及び一般市民に周知することを目的に、入念規定として設けられたものです。


NPO法(改正)についてのQ&A
Q

新しい活動分野(特定非営利活動)の具体的な内容を教えてください。

A追加される活動分野の中で考えられる具体的な事業例としては、以下のようなものが考えられます。
●情報化社会の発展を図る活動
 例えば、インターネットなど、新しい情報通信技術手段の活用の促進を図る事業
●科学技術の振興を図る活動
 例えば、大学の関係者が各自の研究を基にある科学技術の普及を図る事業
●経済活動の活性化を図る活動
 例えば、ベンチャー教育等、起業活動の環境整備を図る事業
   商店街活性化を通じて地域全体の経済活性化の促進を図る事業
●職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
 例えば、路上生活者や障害者の職業訓練・就労支援を図る事業
●消費者の保護を図る活動
 例えば、消費者に対して商品に関する情報提供、商品知識の普及を図る事業
Q 「その他の事業」の具体的な内容は何ですか。
A「その他事業」とは、特定非営利活動以外の事業のことです。したがって、従来の収益事業はこれに含まれることになります。このほか、従前のNPO法に明示的に規定されていなかった狭義の「その他事業」も含まれます。狭義の「その他事業」とは、例えば、特定非営利活動以外の公益事業や、会員間の相互扶助のための福利厚生、共済等の事業が挙げられるでしょう。
Q 施行日前に申請した法人に対する法の適用はどのようになっているのですか。
A改正法の施行期日は平成15年5月1日です。特定非営利活動の種類等NPO法人の法定要件や、定款記載事項、申請書類等の申請手続きについては、施行日前に申請した法人には旧NPO法が適用され、施行日以後に申請した法人に関しては改正法が適用されます。
例えば、稀なケースですが、仮に施行日前に申請した法人が不認証となった後、再度、施行日以降所轄庁に申請をした場合には改正法が適用されることとなります。この場合は、施行日前後で定款記載事項、申請書類等について違いがあり、改正法に合致させる必要があります。

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